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株式・為替への影響-債権の下落-

サブプライムローンを組んだ当人も、家を差し押さえられ、借金だけが残り大変である。しかし、世界を震撼させたのは、サブプライムローンを組み込んだ住宅ローン担保証券などを購入し、ばくだいな損害を出した金融機関やファンドによるものである。

借り手の延滞が多くなってくると、サブプライムローンの貸し手である融資専門会社に対する融資に金融機関が慎重になってきた。専門会社の中には資金繰りが悪化して経営破綻する会社も出始めた。また大手金融機関では貸倒引当金を増やし、利益を圧迫するようになってきた。

サブプライムローン専門会社大手、ピープルズ・チョイス・ホーム・ローンが、3月20日、カリフォルニア州の破産裁判所に米連邦破産法11条に基づく資産保全を申請した。ローンの延滞が増え、営業継続が困難になったためであった。サブプライムローンは、性質上は一般に貸付債権として、他の金融商品の構成要素として含まれていた。

なかには高い利回りが売りで、構成要素にサブプライムローンが含まれていることを明示していない金融商品もあった。実際にサブプライムローンの延滞率が上がってくると、想定された利回りを下回ったり、元本自体の返済が不能となったりしてきた。サブプライムの債権を対象として組み込んだ金融商品の信用リスクが問題となってきた。

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