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株式・為替への影響-株式の下落、円高-

住宅ローン担保証券を購入している投資家は証券を売ろうと思っても、この証券は流通市場がないため、簡単には売ることはできない。破綻が問題となっている時期なら、なおさらである。

売るに売れないために損失がさらに拡大し、株式などのリスク資産も処分しなければならなくなってしまった。当然のことながら、株式は下落する。一方、日本の金利は世界の中でとくに低いので、日本の円でお金を借りて、海外で投資するのが主流であった。

リスク資産の処分によって、株式などを売って、円での借金を返済する流れが一時に起こった。その流れがあまりにも激しかったため、FX投資(外国為替証拠金取引)をしていた個人投資家もいっせいに返済に走り、さらに円高が加速した。FX投資をする個人投資家の多くは、利率の安い円で高いニュージーランドドルやアメリカドルなどを買って、利率差をもうけるのが主流であったため、円高という逆方向に大きく動いたときに耐えられなくなり、為替が大きく動くことになった。7月には122~123円で推移していたのが、一気に10円ほども円高に動いた。

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